大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和26(れ)2315 判決

主 文

本件再上告を棄却する。

理 由

弁護人藤田馨の上告趣意について。

差戻後の控訴審(甲府地方裁判所)の第一回公判調書によれば裁判官小林武男、

同宮沢邦夫が、同第二回公判調書によれば裁判官小林武男がいずれも裁判所の構成

員として審理に関与したことが窺えるし、尚両裁判官が差戻前の控訴審(甲府地方

裁判所)の構成員として判決をなしたことも記録上明白である。しからば旧刑訴第

四四八条の二第二項により両裁判官は差戻後の控訴審の審理判決に関与することが

できないのであるから、両裁判官を構成員として開かれたところの、差戻後の控訴

審第一、二回公判手続が違法であることは当然である。

しかし、本件の差戻後の控訴審第三回公判期日において両裁判官を除き適法なる

構成の裁判所が審理を更新し、新たなる審理を遂げた上、これに基いて判決をした

ものであるから、右の違法は該判決に何等影響を及ぼさなかつたものというべきで

ある。

従つて原判決は憲法三七条一項に関する判断を誤つたとする論旨はその前提たる

事実を欠くものであるから理由がないといわなければならない。

被告人本人の上告趣意について。

論旨は事実誤認を主張するのであるが、かかる主張の不適法であることは刑訴応

急措置法一七条一項の文意に徴し明瞭である。

よつて、刑訴施行法二条、旧刑訴四四六条に従い、裁判官全員一致の意見で主文

のとおり判決する。

検察官 岡本梅次郎関与。

昭和二七年七月二五日

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最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 霜 山 精 一

裁判官 栗 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 谷 村 唯 一 郎

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